登別は北海道を代表する温泉地です。日本でも屈指と言ってよいでしょう。近隣にあるカルルス温泉とともに、その名前はあまりにも有名です。地獄谷など、大地の息吹を感じられる見所も多く、多くの観光客が集まります。また、室蘭の岬まで行けば、太平洋の広がりを感じることができ、運がよければクジラやイルカに出会うこともできます。

登別の温泉地帯をめぐる

登別温泉

姥神大神宮温泉登別温泉は支笏洞爺国立公園の中に位置し、北海道随一とも言われる温泉郷です。周囲を山々に囲まれた丘陵地にあり、夏は涼しく、冬は暖かく、保養に好適です。地獄谷と大湯沼からは、高温の湯が1日に約1万tも湧き出し、その規模は東洋でも有数です。

登別温泉の歴史は、1858(安政5)年、江戸幕府の役人であった新井小一郎が函館奉行所付きで蝦夷地(北海道)に渡ったとき、江戸の大工職人だった滝本金蔵が建設要員として長万部へ同行し、同年8月に幌別へ移住したのに始まります。金蔵は運送業と旅館業を兼ねた駅逓所の建設に携わっていましたが、妻の佐多が皮膚病に悩んでいました。そんな折、アイヌから登別温泉の話を聞き、佐多を伴って温泉へ行ったところ全快したため湯守となり、湯治小屋をつくるとともに、道を整備しました。やがて噂を聞きつけた人々が数多く訪れるようになり、宿を増改築して、それが登別温泉が発展する基礎となりました。ちなみに滝本金蔵が建てた旅館は、現在では第一滝本館というホテルとなっています。

泉質は硫黄・鉄・塩類・ミョウバン・ラジウム・カルシウムなどさまざまなミネラルを豊富に含んでおり、大きな宿の中には泉質ごとに浴槽を分けているところもあります。神経痛やリュウマチ、婦人病や胃腸病など、あらゆる病気に効能があり、美容にもよいとされています。

登別温泉の見どころ

地獄谷

温泉街から少し離れた北のはずれに赤茶色の岸壁に囲まれた地帯があり、湯煙がモクモクと上がっています。20万年前にクッタラ火山が噴火したときの噴火口の跡で、中には大地獄・大砲地獄・鉛地獄・血の池地獄など、さまざまな地獄が集まり、熱い蒸気が立ち昇って奇怪な景観をつくり出しています。大湯沼とともに、登別温泉の源泉となっています。

大湯沼

地獄谷の北に、周囲約1kmの硫黄泉の沼があり、水面からは蒸気が立ち昇っています。湯の温度は表面でも40〜50℃、深いところでは130℃になると言われており、登別温泉の源泉のひとつとなっています。

のぼりべつクマ牧場

登別温泉街の東側に標高550mの四方嶺(しほうれい)という山があり、山頂付近に「のぼりべつクマ牧場」があります。ヒグマをはじめ、ツキノワグマ、リス、アヒルなどを見ることができます。人間が檻の中に入って、そのまわりをヒグマが囲んでいる施設もあり、大迫力のヒグマを間近で見ることができます。併設されたヒグマ博物館にはヒグマの骨格標本や獣害、生態などに関する資料が展示されています。

【アクセス】登別温泉街からロープウェイに乗り、終点で下車(約7分)。

【アクセス】
◎新千歳空港からJRで南千歳へ出て、千歳線に乗り換えて苫小牧へ出ます。さらに室蘭本線に乗り換えて、JR「登別」で下車(約1時間50分)。
◎JR札幌から特急で約1時間10分、普通列車で約2時間10分。
◎JR室蘭から登別まで、約1時間45分。
※JR登別駅からはバスやタクシーを利用。
◎新千歳空港や札幌からは高速バスも出ています。
道南バス

その他

カルルス温泉

温泉温泉に泊まる

登別川の上流の渓流に沿って開かれた、小さな温泉地です。ラジウムを含む泉質がチェコの世界的な温泉保養地カルルスバードの泉質と似ていたことから、カルルス温泉と名づけられました。アイヌ語由来の名前ではありません。

もとは室蘭郡役所の書記を努めていた日野愛憲(なるよし)が、1886(明治16)年、屯田用地の測量のためにやってきた技師を案内したときに発見したものです。なお、日野愛憲の養子日野久橘により、1899(明治32)年に建てた浴場が、現在、オロフレ荘となっています。

【アクセス】
◎JR登別駅から約14km。車で約30分。バスやタクシーを利用。
◎車が便利です。

白老の湖とアイヌの里へ

倶多楽湖

倶多楽湖登別温泉の東側にある、周囲約8kmの円形のカルデラ湖です。支笏洞爺国立公園の一部を成しています。水の透明度は極めて高く、エゾサンショウウオの生息地となっています。ヒメマスが放流され、夏期のシーズンには釣り客で賑わいます。

【アクセス】
◎登別温泉側の道路から、車で湖岸まで近づくことができます。

その他

ポロトコタン(アイヌ民族博物館)

ポロト湖のほとりにある、野外の博物館です。敷地内にはチセと呼ばれるアイヌの伝統的な家屋やミュージアムが点在し、アイヌ文化に触れることができます。伝統楽器の演奏なども行われます。

【アクセス】JR白老駅から900m。
【入館時間】8:45〜17:00
【休日】12月29日〜1月5日

室蘭の岬をめぐる

絵鞆岬・地球岬

地球岬室蘭市の南には室蘭港を囲むように絵鞆岬(えともみさき)が海に突き出ています。昔はアイヌ民族のチャシ(砦)が置かれていた、見晴らしのよい場所です。今でも先端近くにチャシの跡が残され、アイヌの慰霊碑が立っています。先端には饅頭のような島があり、大黒島と呼ばれています。小さな水族館もあります。絵鞆岬の名前はアイヌ語で岬を意味する「エンルム」に由来しています。

半島の西部に、測量山があります。1872(明治5)年、開拓史の測量技師でアメリカ人のワルフィールド・ワットソンの隊が測量を行い、測量の見当をつけたということで見当山と呼ばれましたが、のちに測量山と改められたと伝えられています。頂上には展望台があり、室蘭市や太平洋を見渡すことができます。

絵鞆岬の一部で根元に近い南側に位置し、太平洋に面して少し突き出しているのが地球岬です。高さ約100mの断崖の上に白い灯台が立っています。この岬に立つと地球の丸さがわかるとされ、1985年(昭和60)年には朝日新聞の「北海道の自然100選」で、1987年(昭和62)年には読売新聞の「新日本観光地100選」でともに1位となり、それ以来、名だたる名所に比べれば地味ながら、北海道観光において隠れた人気スポットとなっています。なお、写真は地球岬で、その名前はアイヌ語で断崖を意味する「ポロ・チケプ」から転化したと言われています。

【アクセス】
◎絵鞆岬:JR室蘭駅前からバスに乗り、「水族館前」」で下車して500m。
◎地球岬:JR室蘭駅前からバスに乗り、「地球岬団地」で下車して1.4km。

その他

KKエルム

絵鞆岬の先端近くにあり、クジラやイルカのウオッチングを楽しむクルージングやフィッシングを行っています。

【アクセス】JR室蘭駅からバスに乗り、「水族館前」で下車、300m。エンルムマリーナ室蘭の中にあります。
【時期】
クジラやイルカのウオッチングは5〜8月。要予約。
KKエルム

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